テイスティング・レビュー

ジン徹底比較|タンカレーの味や違いを評価【9種類・ナンバーテンからラングプールまで】

ウイスキーモンスター!でタンカレーの飲み比べをする画像

こんにちは。イチローです。
皆様はタンカレーというジンをご存知でしょうか。

40を超えるボタニカルを使用するジンも多い中、たった4種類のボタニカルしか使用しないジン。1830年に生まれ、現代まで愛され続ける由緒正しきロンドン・ドライ・ジン。

まさに硬派

まさに伝統信頼

愛され続けたお陰か、実に様々なバリエーションのタンカレーが作られました。
その数なんと(手元にあるだけでも)9種類!凄い!
※内一本は自家製

今日はそんなタンカレーの飲み比べを行いたいと思います。
人に自信を持って説明できるようになる事が目的です。

それではいってみましょう。

タンカレー9本飲み比べ!

よろしくお願いします!

イチロー
イチロー
それぞれの個性を捉える事が出来るでしょうか…!
ジロー
ジロー
緊張しますね!

どんなタンカレーがあるの?

タンカレー限定ボトルの飲み比べ画像本日用意したタンカレーは9本。
上図のボトルに加えてタンカレータンカレー・ナンバーテン自家製タンカレー(ライムピール入)を加えたものをテイスティングして行きます。

それぞれを説明すると面倒テンポが悪くなってしまうので割愛します。
興味のある方は下の「+」をクリックして下さい。

タンカレーとは

タンカレー・ロンドンドライ・ジン
厳選!だから強い

タンカレー・ロンドンドライジンボタニカルはジンではベタな4種類。

ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリス。
他には何も足しません。

ジュニパーベリーは1年半かけて熟成したものを使用。選別を通過するのは4%ほど。
ジンの製法は門外不出で、世界に6人しか知らないと言われています。

その6人はきっとシャルトリューズよろしく飛行機も一緒に乗れないんでしょう。
大変ですね。

タンカレー・ナンバーテンとは

タンカレー・ナンバーテン
こだわりの生

タンカレー・ナンバーテン基本の4種のボタニカルに加え

生のオレンジ、生のグレープフルーツ、生のライムを使用。
ちなみにジュニパーベリーも生です。

その他に20種類以上使用していますが、詳細は非公開。
ビールにせよお茶にせよ、何かと「生」はウケがよろしいようで。

タンカレー・マラッカとは

タンカレー・マラッカ
ナンバーテンの前身

タンカレー・マラッカナンバーテンがリリースされる前に、タンカレー・ロンドンドライ・ジンの上位ボトルとして扱われていたボトルだそうな。

度数が41.3%と低めです。

タンカレー・ブルームスバリーとは

タンカレー・ブルームスバリー
これ以上は抜けない…!?

タンカレー・ブルームスバリーただでさえ使われるボタニカルの数は4種類と少ないのに、そこから更に1種類抜いたボトルがリリースされました。それがこのブルームスバリーです。

抜かれたのは甘味担当のリコリス。
ジュニパーの香りをより感じられると言われています。

1880年に、創業者の息子”チャールズ・ウォー・タンカレー”が書き残したレシピを再現したとか。

タンカレー・ラバージュとは

タンカレー・ラバージュ
スパイスハーブ!

タンカレー・ラバージュ「ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート」に加え、「ラバージュの根と種、カモミール、クベバペッパー」などを使用

ちなみに、ラバージュとはセリ科のハーブの事で、セロリのような風味が特徴です。

タンカレー・ラングプールとは

タンカレー・ラングプール
酸っぱさ世界一!?

タンカレー・ラングプール基本の4種のボタニカルに、「ラングプールライム、ベイリーフ、生姜」を漬け込んだ個性派のボトルです
※ラングプールライムとは:世界一酸っぱいと言われるライム

創設者チャールズ・タンカレーが1839年に記したレシピに基づいています。

タンカレー・セビリアとは

タンカレー・セビリア
甘いオレンジ

タンカレー・セビリアボタニカルにセビルオレンジ(日本でいう橙)を使用。
甘みも添加されていてリキュールのような甘味があります。

1860年代、チャールズがスペイン旅行時にオレンジの森で出会ったセビルオレンジに感動し、このレシピを残したと言われています。

タンカレー・オールドトムとは

タンカレー・オールドトム
甘いオレンジ

タンカレー・オールドトム2%加糖されたジン
ソーダ割りにするとスポーツドリンクを思い出す味になるとか。

チャールズ・タンカレー19世紀に考案したレシピを再現したボトルです。

タンカレーの味を識る!

全てのタンカレーをグラスに注いだ画像さぁそれでは始めましょう!
ボトルの量に心が折れそうになりますが頑張ります。

01
タンカレー・ロンドンドライ・ジン
Tanqueray London Dry Gin

香り
際立つジュニパー

味わい
ドライ、ジュニパー
奥に甘み

・一言で・

ジュニパー立ってる〜!

02
自家製タンカレー(
ライムピール入り)|凍
Tanqueray Infusion Lime Peer

香り
強いライム

味わい
ライム、苦味、エグ味

・一言で・

ライムの清濁併せ呑み

03
タンカレー・
ナンバーテン|凍
Tanqueray No.TEN

香り
フルーティ、優しいジュニパー

味わい
グレープフルーツやオレンジの皮

・一言で・

シトラス・バランス

04
タンカレー・マラッカ
Tanqueray Malacca

香り
ジュニパー、すぐにレモンが覆う
埃のように感じる要素も?

味わい
比較的柔らか、レモン

・一言で・

やわらかレモン

05
タンカレー・ブルームスバリー
Tanqueray Bloomsbury

香り
ほどほどのジュニパー

味わい
限定ボトルの中ではジュニパーが強いか
ドライさは普通のタンカレー程ではない

・一言で・

売り文句は使いやすい
※ボタニカルを更に厳選している、という点で

06
タンカレー・ラバージュ
Tanqueray Lovage

香り
微かにスパイス

味わい
フローラル、ラベージ、ペッパー

コメント
個性が突き抜けている
微かに香るジュニパーとドライな口当たりはタンカレーを思わせる

・一言で・

セロリがすご〜い!

07
タンカレー・ラングプール
Tanqueray RANGPUR

香り
ライム

味わい
強い酸味

コメント
自家製タンカレーを思い出す酸味。
苦味やエグ味は薄いのでその酸味を楽しみやすい。

・一言で・

さすがライム界の酸味No.1

08
タンカレー・セビリア
Tanqueray SEVILLA

香り
濃厚な甘い香り

味わい
砂糖、オレンジ

コメント
余韻の短さにタンカレーを感じるか

・一言で・

あまーい!!

09
タンカレー・オールドトム・ジン
Tanqueray Old Tom Gin

コメント
なんとも言えない

・一言で・

…… …… ……

 




タンカレーの味を比べてみて

リミテッド品はどれも個性的で面白いですね。
この中ではブルームズバリーがスタンダードなタンカレーに近いでしょうか。

どれも洗練されたジュニパーとキリッとした口当たりをベースに、その上で遊んでる印象です。

そもそものタンカレーの立ち位置は?

タンカレーとボンベイ・サファイアの画像このタンカレーの味比べを行うにあたり他のブランドのジンとも飲み比べてみました

並べて飲むとタンカレーのジュニパーの香りと苦味、ドライさが際立ちますね。

ジュニパー
そしてドライ

それがタンカレーというブランドの特徴でしょう。

まとめ

どのボトルからもタンカレーらしさを感じました。
その上で様々な香味表現をされている。
その味作りのウマさに脱帽です。

面白いのは

どれも「タンカレーしてる」のに
それぞれしっかり個性の違いを感じられる
点。

気軽に違いを楽しめるのは大きなポイントですよね。分かりやすさ大事。

このブランディング能力の高さに驚きます。
ジョン・F・ケネディ大統領が愛飲するのも納得。

こうなると美味しさの秘訣が気になるのですが…

その詳細は門外不出!

いや〜ミステリアスですね!
もっと知りたい!理解したい!

よっ!この商売上手!!

という事で。

本日もご覧いただきありがとうございます!
今回も大量飲酒のお陰で大変酔っ払いました!気持ち良い!

こんなに大量に飲み比べたのはジョニーウォーカー・シリーズ以来でしょうか。
もし宜しければそちらの記事もご覧下さい。

それでは今日はこの辺で。
お疲れ様でした!

イチロー
イチロー
口の中がめちゃくちゃハーバルです
ジロー
ジロー
ミンティア要らずじゃないですか
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