スペイサイドの飲み比べもついに最終回。今回はアベラワーをテイスティングします。
これまで「意外と美女」なモートラックや「優しさの境地」グレンロセスを頂きました。
どちらも香りが大変優しいウイスキーでしたね。
残ったこの最後の一本はどのような香りがするのでしょう。
ワクワクしますね!
ワクワクしますか?
本当ですか!?
\…スッ/
…
…はい!ありがとうございます!
それではテイスティングに参りましょう。
まずはスペックからどうぞ。
アベラワー10年|価格・スペック
◆ABERLOUR/アベラワー
さて、炎上系ディスティラーで作られるウイスキー、アベラワー。
「せせらぐ小川」というのどかな名前の蒸留所ですが、中々ハードな歴史を辿ってきた事でも有名です。
幾度とない火災を繰り返しながらも現代まで生き残っているその姿はまさに歴戦の勇者。
ボトルからは強者の佇まいを感じます。
また、シェリー樽とバーボン樽の2種類の樽を使って熟成するダブルカスクマチュレーションという製法が特徴です。
つい「それってヴァッテドしてるだけじゃないの?」もしくは「単なる後熟なんじゃない?」と思ってしまいそうですが詳細は不明です。特別な何かをしているのかもしれません。
で、そんな樽の制作風景はこちら。
アベラワー10年|テイスティング
それでは頂きます。
ダブルカスクマチュレーションの妙は感じ取れるでしょうか。
アベラワーのグラスは左端。
最も濃い色をしています。
アベラワー10年
香り
香りは…
バニラと…バナナ。
…
バナナです。
バナナ。えぇ。
この3本の中でバナナを最も強く感じます。
翌日もう一度香ってみるとと白葡萄とスパイスも感じました。
アベラワー10年
味わい
味は…
…
少しまったりしていますね。
穀物を感じますが、リッチでスイートです。
この辺りはヴァッティングの妙でしょうか。
この感覚…レーズンバターを連想します。
アベラワー10年
同量加水で
同量加水で…
香りは桃が際立ちました。
味は…桃、シェリーの苦味、スパイスがそれぞれが立ってきます。
最後に
ご馳走様です。
まったり系のウイスキーが続いていたので、突然のバター感に驚かされました。
アベラワー10年の特徴をまとめると
・アベラワー10年・
シェリー樽系
まったりバナナとレーズンバター
_です。
三本の中で最も強いバナナを感じたという事実。
これは差別化の材料になりますね。
洗練バナナのモートラック、まったりバナナのグレンロセスと来て、最も強いバナナであるアベラワーが満を辞してのご登場!ドン!
あれ?
バナナばっかりじゃん。
…もしかすると私はバナナ系スペイサイドの飲み比べをしていたのかもしれません。
とは言え、このアベラワーからは他の二本には無い特徴も感じられました。
それが
レーズンバター
_です。
アベラワーの脂肪っぽさというか、クリーミィさは「バターっぽいな〜」と思いました。
他二本がまったり系だったので違いを捕え易かったのかもしれません。
価格も4千円と他二本より手に取りやすいのが嬉しいですね。
楽しませて頂きました。
ありがとうございます。
まとめ
・アベラワー10年・
シェリー樽系
まったりバナナとレーズンバター