ロングモーン蒸留所|スペック
【会社】
ペルノ・リカール社
【国】
スコットランド/マレー/エルギン
地区:スペイサイド
【名前の由来】
古代イギリスの「聖人の場所」を意味する。
かつては古い礼拝堂があったとのこと。
【ロゴ・アイコン】
—
【ボトル】
—
【原料】
Bairds, Boort
【ピート】
ノンピート
【仕込み水】
Bore Hole
【発酵曹】
ステンレス製 x10基
Kerry
【発酵時間】
50時間
【蒸留器】
初留器:オニオン [7,200ℓ x4]
再留器:オニオン [39,000ℓ x4]
加熱:スチーム式(thermo compression/heating coils )
【冷却器】
Shell and tube – multi pass
【樽】
[シェリー樽] —
[バーボン樽] —
【年間生産量】
—万ℓ
【ブレンド先】
シーバスリーガル、ロイヤルサルート
ロングモーン蒸留所|特徴
恵まれた立地
蒸溜所の建設地は、当時開通したばかりのグレート・ノース・オブ・スコットランド鉄道にも程近く、豊かな水源にも恵まれている。レアック・オ・マレイ産の良質な大麦が手に入り、マノックヒルから掘り出されるピートも調達が容易だ。さらには大きな水車が蒸溜所に必要な動力も提供してくれる。そんな便利な条件がすべて揃った土地柄だった。
同型の設備
糖化槽は、極めて効率的なブリッグズ社のフルラウター式。グレンリベット蒸溜所やグレンキース蒸溜所で使用されているものと同型
違う場所で熟成
ロングモーン蒸溜所で生産されたスピリッツは現在すべてキースとマルベンの町にタンカーで輸送される。ペルノ・リカールが運営する巨大な貯蔵施設で熟成する。
過去の遺物が残る
蒸溜棟には、1890年代に製造された古い蒸気エンジンが残されている。もともとは大きな水車の補助として導入された設備で、1979年までは30〜40馬力のパワーを蒸溜所に供給していた。初溜釜の内部を撹拌する動力として重用されていたこともある。
蒸溜所の屋外に出ると、そこには古めかしい小さな駅舎が残されている。この駅は1968年に閉鎖されてしまい、その後はウイスキーの原料も車で運ばれてくるようになった。駅舎そのものは蒸溜所がきれいな状態で保存しているので、ロングモーンまで行くのならぜひ見学しておきたい建物である。最近発売されたロングモーンのオフィシャル商品は、蒸気機関車を描いたロゴが目印だ。ロングモーンの長い歴史において、一時は重要なライフラインを務めた鉄道へのオマージュである。
蒸溜所の建物と設備は、竹鶴政孝が滞在した時代からかなり様変わりしている。いま竹鶴がここを再訪しても、時代の流れに驚くばかりかもしれない。蒸溜所のポットスチルは、1972年に2対から3対に増やされた。かつて直火式だった再溜釜が、スチーム式に改造されたのもそのときである。
またスチルを新調する2年前には、フロアモルティングも廃止された。それでも一部のモルティング業務は、姉妹蒸溜所のベンリアック蒸溜所で継続されている。ポットスチルは再び1974年に増設され、合計で4対になった。もともと蒸溜所が手狭だったことから、蒸溜棟は2箇所に分かれている。そんな訳で、ロングモーンは初溜釜と再溜釜が別々の部屋に設置された数少ない蒸溜所というトリビアもある。
かつて樽詰めがおこなわれていたエリアには、現在4基の再溜釜が置かれている。1994年に初溜釜がすべて石炭直火式からスチームコイル式に変更された。竹鶴政孝が滞在した当時のロングモーンで、どんなウイスキーがつくられていたのかを明確に知る手がかりは少ない。ロングモーンの1970年以前のビンテージがあればいいのだが、入手はかなり難しい状況だ。
ロングモーン蒸留所|歴史
1893年
オーナー:ジョン・ダフ
ジョン・ダフはグレンドロナックで働いた後、1876年に近くのグレンロッシーを設計した後、南アフリカでウィスキー産業を始めようと試みました。彼は失敗し(ごく最近までほとんどそうであったように)、アメリカに向かった。彼はもう一度ノックバックして家に戻り、1893年にロングモーンを建設しました。彼が隣に別のプラント、ベンリアックを建設してから5年後です。
ダフのビジネスは健全ではありませんでしたが、彼のウイスキーは20世紀初頭まであり、ロングモーンはVAT 69やデュワーズなどのさまざまなブレンドで使用されるモルトでした。
1898年
隣の敷地に第2ロングモーン蒸溜所を建設(後にベンリアックと改名)
同年
パティソン事件。
スコッチウイスキー業界全体の信用が失墜。ジョン・ダフも借金で首が回らなくなり、次いで起こったウイスキー不況の最中に破産してしまった。
1899年
オーナー:ロングモーン・グレンリベット
新しいオーナーはジェームズ・R・グラントとエディンバラのブレンダー、ヒル・トムソン。
1919年
4月、日本のウイスキーの父親の1人であり、ニッカの創設者である若い竹鶴正孝は、蒸留所で働いていました。ニッカの2つの蒸留所の蒸留器は、ロングモーンのものをモデルにしたと言われています。
1970年
オーナー:ザ・グレンリベット
グラント家とヒル・トムソンは、グレンリベット蒸溜所やグレングラント蒸溜所と合併してグレンリベット・ディスティラリーズを設立した。
1977年
オーナー:シーグラム
1993年
シングルモルト 15年を発売
1995年
石炭直火炊き蒸留を廃止。改修によりスチーム加熱方式に変更
1999年
フロアモルティングを廃止
2001年
オーナー:ペルノ・リカール
2007年
16年発売
2012年
大掛かりな設備の改修。糖化槽と発酵槽を新調
「蒸溜所はすべてコンピューター管理なので、2人だけで生産を監視しています。メインのオペレーターは糖化槽の近くにあるコンピューターの後ろに座っていますが、もう1人のオペレーターは色々動き回って細々とした雑用をこなしていますよ」とはペルノ・リカールのケン・リンジー氏。
ロングモーン蒸留所|種類・ラインナップ
ロングモーン
16年
鑑定家の間で「スペイサイドの隠れた宝石」と呼ばれるほどの人気モルト。オーク樽熟成によるさわやかな柑橘風味と鼻に抜ける甘い香り、ソフトな中甘口が特徴です。
樽>>
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香り>>
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味わい>>
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ロングモーン
ザ・ディスティラーズチョイス
鑑定家の間で「スペイサイドの隠れた宝石」と呼ばれるほどの人気モルト。オーク樽熟成によるさわやかな柑橘風味と鼻に抜ける甘い香り、ソフトな中甘口が特徴です。
樽>>
ホグスヘッド樽、シェリー樽、バーボン樽
香り>>
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味わい>>
柑橘系のフレーバー、スパイシーな余韻
ロングモーン蒸留所|動画
