Ichiro’s Point
グレンリベット12年特級
アンブレンデッド
86Pt
官能評価:★★★☆
コストパフォーマンス:★★★
※現代のオークション価格に対しての評価
グレンリベット12年特級|蒸溜所・価格
スペイサイドモルト
グレンリベット12年 特級
アンブレンデッド
GLENLIVET 12Yo 1980’s
グレンリベット12年の1980年代流通ボトル。
度数は43%、内容量は750mlです。
詳細は次項をご覧ください。
蒸溜所 | グレンリベット(ペルノリカール) |
---|---|
流通時期 | 1970年代〜85年頃 |
熟成年数 | 12年 |
樽材 | – |
度数 | 43% |
オークション価格 | 約15,000〜20,000円(参照:ヤフオク) |
グレンリベット12年特級|ラベル・ボトルデザイン
ボトルの色は濃い緑色。シェイプも現行品よりシンプルでスラッとしています。
ラベルは一枚ベタ張り。肩にメダルではなくシールが貼られているのが特徴です。
ラベルにはスコットランドの国花であるアザミの花をモチーフに使用したシンボルマークが配置されています。このボトルが「赤アザミ」ボトルと言われる所以です。
このボトルはアンブレンデッド(Unblended all malt)表記ボトルで、70年代〜85年頃まで流通していたボトルです。
80年代後半になるとピュアシングルモルト(Pure Single Malt Scotch Whisky)表記となり、その呼称は2000年代まで使用されていました。(90年代中期頃から紋章が肩にスタンプされるようになりました)
ボトル裏のラベルには創業者の肖像画が配置されています。
ネック部分のくびれも比較的控えめ。シュリンクもなんだかレトロです。
ボトル底は平坦で滑り止めも目立ちません。
イエローゴールドの色合い。
注いだ瞬間から穀物の香りが漂い始めました。
グレンリベット12年特級|味・香り
スペイサイドモルト
グレンリベット12年特級
GLENLIVET 12Yo 1980’s
〜 香り/Nosing 〜
小麦、濃ゆい蜂蜜、林檎、蜜柑ジャム
とろけるマーマレード、チョコ、スミレ、桃
時間が経つとハーブ
〜 味わい/Tasting 〜
オレンジピール、やや桃、とろける蜂蜜、ジンジャー
コルクのにおい
Ichiro’s Point
グレンリベット12年特級 アンブレンデッド
86Pt
官能評価:★★★☆
コストパフォーマンス:★★★
※現代のオークション価格に対しての評価
グレンリベット12年特級|評価・レビュー
濃厚で複雑。そして大変クリーミーです。
小麦混じりの蜂蜜が口の中でフワッと広がり、色々な種類のフルーツが現れます。
オールドボトルの良い部分をまとめたようなボトル。
このボトルを飲んだ後は「何故現代のボトルはスッキリした味わいになったんだ」と首を傾げてしまうでしょう。
味が変わった主な理由は「濃い味ばかり口に入れてたら薄味が恋しくなるから(逆もまた然り)」だと思っていて(だってラムやリキュール、アクアヴィテなんかも昔の方が味が濃いし)、全国の効率・コスト派の方から袋叩きに合う日を戦々恐々としているのですが、最近別の視点からも考えてみました。
その理由というのがこちら。
「バーボン樽も相当変わってる」
これです。
シェリー樽への言及はもういいじゃないですか。これからはバーボン樽について論じましょう。

アメリカンウイスキーの味もオールドボトルと現行品では全然違います。
ジャックダニエルで言うと現行品は相当エステリーですがオールドボトルは大変クリーミーです。そんなクリーミーなアメリカンウイスキーを詰めていた樽を使用していたからこそ、当時のスコッチウイスキーも今以上にクリーミーだったのではないでしょうか。
じゃあ果実味は何故減ったんだという問いには答えられません。ぼんやり「シェリー樽が原因じゃないかなぁ」なんて思ったりしています。
アメリカンウイスキーの味の変化の理由は何なんでしょう。これも効率&コストでしょうか。
世の中がスッキリ傾向になってるのかなぁ。最近はどのウイスキーも軒並み生産量が伸びているので、この味の傾向を良しとする製造側も増えそうですね。
香味の変化が極端に変化したのは2000年代頃に流通していたボトルだと思っています。とすると、逆算して1980年代頃から製法に変化が起こり始めたと言う事でしょうか。
その頃起こった変化と言えば…?

20世紀後半にいくつかの大資本が世界中の酒類ブランドを傘下に取り込んだ事を考えると、ソレはもうアレですね。そこのトップがこう作れと言えばそう作るしか無いですよね。
しかも彼らはウイスキーだけじゃなくスピリッツやリキュールも取り込んでいます。
とすると酒類全体の味の傾向がスッキリ系になっていたとしても、その原因が効率化・コスト削減にあったとしても、おかしく無い訳です。
なんだ、やっぱり効率・コスト派が大正義なんじゃないですか。考えた時間を返して下さい。(この記事書くのに1時間ほどかかってます)
こう書くと「大資本は絶対悪」のように思われるかもしれません。しかし、逆に大資本によって救い出されたブランドも少なく無いのは皆様ご存知の通りです。
アードベッグ然りタリスカー然り。彼らは今や大スター。大資本さんには今後も秘められた原石を見つけ出して貰いたいところです
ただセメダインまみれの短熟ノンピートだけは何とかして欲しい。
ほんと、それだけ、それだけほんとお願いします。
話を戻します。
このボトルのヤフオク価格は15,000〜20,000円ほど。
この時代ならではの香味を考えると、まあ価格相応かなと。
この価格帯はアードベッグやマッカランが毎年リリースする限定ボトルを思い出します。また、台湾系のボトラーズがリリースする短熟アイラなんかもこの辺りですね。(先日のラフィットカリラやカリラ5年(アクアヴィテ)など)
それを思うとこのボトルの満足度は高いです。
購入の際は保存状態が懸念されますが、変に安いボトラーズを買って落ち込んだ事も少なく無い身としてはこちらにチャレンジする事をお勧めしたい…
総評としては濃厚モルティ、フルーツチョコなグレンリベットです。
今回のボトルは30年以上前の瓶詰にも関わらず健康的でした。この幸運に感謝します。
ちなみにこのボトルを飲んだ知人は「洋梨とモルトの甘味、オールド感」と話していました。
それではまた。
グレンリベット12年特級|評判・口コミ
2杯目は先日入手したばかりのやつを出します😋
グレンリベット 12年 アンブレンデッドオールモルト
1980年代の特級が安く量り売りされてたので即決購入(笑)
あとでテイスティングも♪#バーチャルウイスキー会 pic.twitter.com/KcQA8tD7kZ
— KZM (@KZM27943996) April 4, 2020
#ウイスキー #スコッチ 「グレンリベット 12年」(特級表記、〜80年代前半)
スムーズかつ麦の優しい味わいを体感できるオールドボトルの良さがわかりやすい一杯。いわゆる”いいシェリー”でくどさや安っぽさがなくとにかく上品といった香り。非常にまろやか。2020/02/13 亀戸「ブランシュ」さんにて。 pic.twitter.com/DIVH3pB4vc— Kuroiwa(SAKE) (@Kuroiwa_SAKE) May 3, 2020
Whisky shop sip さんにて試飲させてもらってます。
グレンリベット12年特級がめっちゃめちゃうめぇ…
現行はわかりやすく香りが立ってくるのに対して「あれ?香り弱いぞ?」からの延々と続く余韻。
50ml買わせてもらった\\\\٩( ‘ω’ )و //// pic.twitter.com/Rsf7zaPni0— 矢代 (@N53Yashiro) October 21, 2019
*本日のおすすめ*
🥃1990年代バーボンウイスキー、オールドチャーター7年!
これと全く同じラベルの8年があるから、面白いですよねw
sevenとeightは違いますけど。
🥃開栓ヽ(*´∀`)アンブレンデット表記の時代の、グレンリベット12年特級!
めっちゃ美味いですよー! pic.twitter.com/Zl3LKzEKs9— 大宮 Bar FIVE (@omiyabarfive) July 12, 2018