テイスティング・レビュー

アードベッグ20年54.4% TBWC 亀田興毅ボトル|特徴解説 価格評価【★】

日本の元プロボクサー亀田興毅氏の為にボトリングされたアードベッグがあるらしい。その味わいはディーゼルオイルのようだとか…

ディーゼルオイル。なんともパワフルなワードです。
知人の間では「ディーゼルオイルって何」「怖すぎる」「オイル飲んだ事あるのか」と良くも悪くも盛り上がっていました。

しかし原酒はアードベッグ。生粋のアードベギャン(自称)の私が挑戦しないわけにはいきません。

そんなわけで今日は実際にディーゼルオイル(と呼ばれているアードベッグ)を味わってみたいと思います。
今日もよろしくお願いします。

イチロー
イチロー
ディーゼルオイルなんて飲んで大丈夫でしょうか
ジロー
ジロー
遺書を書いておいた方が良いかもしれません

Ichiro’s Point
アードベッグ20年 for 亀田興毅

89Pt

官能評価:★★★★_Recommend
コストパフォーマンス:★★★☆

アードベッグ20年 亀田ボトル|蒸溜所・価格

ブティックウイスキー
アードベッグ20年 for 亀田興毅
BOUTIQUE-WHISKY Ardbeg20Yo

近年発展が目覚ましいアードベッグ蒸溜所の20年熟成もののウイスキー。ボトラーは英国の「ブティックウイスキー」です。日本の元プロボクサー、亀田興毅氏の為にボトリングされました。

 

ブティックウイスキーは複数の樽をヴァッティングしたウイスキーをリリースする事で有名なボトラーです。
「良いウイスキーを少しでも買いやすく」という信念のもと500ml容量のウイスキーをリリースし続けています。独特のイラストが描かれたラベルも特徴のひとつです。

ボトラー ブティックウイスキー、ラダー
蒸溜所 アードベッグ蒸溜所(ディアジオ傘下)
熟成年数 20年
樽材
度数 54.4%
価格 約37,000円(700ml換算だと約51,800円

アードベッグ20年 亀田ボトル|ラベル・ボトルデザイン

ボトルシェイプは寸胴型。700ml容量のボトルの背がそのまま低くなったような形状。ブティックウイスキーのボトルとしては通常運転です。

ラベルにもブティックウイスキーらしさを感じるイラストが描かれています。亀田氏がバーのカウンターで葉巻とグラスを手に持っているシーンです。

 

ブテイックウイスキーのラベル(イラスト)は大味なものが多いと思っていましたが、このボトルはとてもシックにキマっています。
亀田氏のイラストも普段のブティックウイスキーよりスタイリッシュ。何か指定があったのかもしれません。

 

ブティックウイスキーのラベルには中身のウイスキーにちなんだ秘密が描かれている事も知られています。
この亀田氏の背景やトロフィーにもモチーフがありそうですね。詳細が気になる所です。

アードベッグ20年 亀田ボトル|味・香り

それでは頂きます。全てのピートに感謝を込めて…

ウイスキーモンスター!|テイスティング中

ブティックウイスキー
アードベッグ20年 for 亀田興毅
BOUTIQUE-WHISKY Ardbeg20Yo

香り/Nosing
綺麗な小麦、煙、レモン、軽い塩気、香りも強く、硫黄
硫黄たっぷり小麦レモンヨード煙。良い!

ウイスキーモンスター!罫線一滴加水/Add Water
香りが馴染む

ウイスキーモンスター!罫線味わい/Tasting
スムースな舌触りに爆発する香り
サッと引く甘味、残るスモーク、ヨード
飲み進めると膨らむレモン
桃のような甘やかさ

ウイスキーモンスター!罫線同量加水/Twice up
蟹味噌レモンヨード
コシのある良いボトル

イチロー
イチロー
オイリーというよりモルティですね
ジロー
ジロー
上品なピーテッドモルトの粉末の中に顔を埋めたような感覚に陥ります

アードベッグ20年 for 亀田興毅
Ichiro’s Point

89Pt

官能評価:★★★★
価格、コストパフォーマンス:★★★☆

アードベッグ20年 亀田ボトル|評価・レビュー

この細かく粒の揃った小麦粉に顔を埋めたような感覚は堪りません。とても美味しく頂けました。

嫌味無く、クドくなく。バランスもとても好みです。度数も高くコシもある。あれ?もしかしてこのボトル、最高では?

 

ボトルの背面。ブティックウイスキーの説明が書かれています

コスパ的にはアードベッグにしたら良いという印象。アードベッグ25年は20万円前後で売られていますからね…

アードベッグ19年トリーバンは2万円台で購入できます。しかも700ml入ってます。それと比べるとこのボトルのコスパは一見悪く見えるかもしれませんが、このポテンシャルを考えると納得の価格かと。

ゴジラのラフロイグ28年に次ぐコスパ…と言うと言い過ぎかな。でもこの麦芽たっぷり感は貴重だと思うんだよなぁ。

 

2000年以前に蒸留された原酒を使用したアードベッグのボトル

このボトルには2000〜2001年頃に蒸留された原酒を使用されている訳ですが、その頃のエピソードはスポッと抜けている気がします。

グレンモーレンジィに買収されたのが1997年。「アードベッグ10年」誕生に向けてベリーヤングシリーズがリリースされ始めたのが2004年。うん。やっぱりスポッと抜けてます。

ベリーヤングの熟成年数は6年ですので蒸留年は1998年になります。その頃から麦感は感じられました。とすると、2000年頃に何か転機があった訳でもなく…シンプルに美味しいウイスキーが出来たと言う事でしょうか……

…あ、トリーバンの蒸留年が近い…けど、確か無加水ボトルはリリースされてなかったですよね。それを考えるとこのボトルって貴重だなぁ。

 

それでは今日はこの辺で。
ご覧いただきありがとうございます。

イチロー
イチロー
美味しゅうございました
ジロー
ジロー
亀田さんにも感謝です

アードベッグ20年 亀田ボトル|口コミ・評価評判

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Ichiro
ウイスキーエキスパートのバーテンダーです。アイラ沼からやって来ました。得意技はタックルに合わせたフロントチョーク。苦手な技は足関節。人に助けられて生きてます。